マエサワ税理士法人公式メールマガジン前沢寿博の「企業経営の王道」

社長の考え方次第で赤字にも黒字にも

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マエサワ税理士法人
前沢寿博の「企業経営の王道」

[第26号] 社長の考え方次第で赤字にも黒字にも

2018年07月04日 配信
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【マエサワ税理士法人 経営の哲学 其の26】
『類は友を呼ぶ』
赤字を生む行動を積み重ねれば、結果として良い従業員を手放し、赤字の客を呼ぶ。
良い客や良い従業員と付き合いたいのならば、己の行動を見直し、黒字の社長としての行動をとるべきである。
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こんにちは、マエサワ税理士法人理事長の前沢寿博です。
本日お話する内容は、顧問先様にお邪魔していて実感することのひとつです。

それまで少しずつ黒字を積み上げてきた会社であっても、何かの拍子でガタッと業績が落ち込み赤字決算になってしまい、なかなかそこから抜け出せないという状況にある会社を何度となく見てきました。

顧問先様ごとに様々な要因がありますが、「社長の姿勢」という点ではどこか共通して感じる部分があります。

本業を離れる社長

小売りの社長が不動産業を始めて…というような大げさな話ではございません。

例えば、同業者団体の理事長などに就任されたり、商工会に加入されたりということがあるかと思います。
もちろん、お付き合いとしてやらざるを得ない、世の中に貢献したい、ということはよく理解した上でのお話になります。

本業を脇に置き、あまり外部団体の方に力をかけすぎると知らぬ間に会社が…ということもたまに見かけます。
繰り返しますが、こういった活動をやってはならない、ということではございません。

私もぼちぼちそういったことに顔を出させて頂く機会も増えてきましたが、やはり自分の事務所があっての、という前提で参加させて頂いております。この辺りはバランスの話になろうかと思います。

見られているという意識がない社長

私自身が一番気をつけなくてはならないところなのですが、従業員さんは社長のことをよく見ています。

当然社長も従業員さんのことを見ていらっしゃいますが、それ以上に従業員さんは社長のことを見ているのではないでしょうか。
それは当然だと思います。なぜなら社長から給料をもらって、自分や家族の生計を立てている訳で、この社長に自分の人生を預けていいかどうか、ということを考えている訳ですから。
一方で人間ですから、同じなら楽をしたい、と思う人が多いのが本音だと思います。

社長が楽をし始めると、従業員もそれを見て楽をし始めます。やがてそれが会社全体に伝播してしまい、会社自体が楽をし始めます。
そうなると、様々なところでお客様から不満が出るようになります。やがて取引解消の憂き目を見ることとなり、会社として生産性がどんどん落ち、赤字に転落していきます。

無意識に行っていることすら無意識である

社長の考え方、行動は、会社の儲けに大きな影響を与えるものなのだと思います。
私自身のことを申し上げれば、やはり一つ一つの行動に雑な部分がないとはいえません。丁寧かつ効果的なご提案を心がけておりますが、まだまだな部分もあると感じております。
それを意識しているうちはまだいいのかもしれませんが、私が意識せずにお客様に対して雑な対応をするようになれば、おそらくマエサワ税理士法人の職員も私と同じようになってしまい、それは必ずお客様に伝わってしまうでしょう。

行動に出てしまうのは無意識的で、当然それをしている自分でも全く気づけない。ただし顧問先様である社長は気づいているという状況になってきます。

そうなると例えば、マエサワ税理士法人の丁寧な対応あるいは細かな気配りができていたところを気に入って頂いていた顧問先様がいらしたとすれば、そういう顧問先様からは見放されることになります。

残っている顧問先様はそういった部分を気にしない顧問先様だけになってくる。それが良いのか悪いのかは人によって判断が異なってくるかもしれません。別にそうであっても儲けが前と同じように上がっているのであればいいのではないか、という人もいれば、そう思わない人もいるかと思います。

社長の周りは社長の鏡

ここで申し上げたかったのは、社長の考えや行動と同じようなものを持つ人物しかお客様にはならないということです。
「類は友を呼ぶ」という諺がありますが、まさにこの通りです。

ですから、真面目に仕事をしていた社長が突然変わってしまうと、それまでのお客様は離れていく代わりに別のタイプのお客様がまた入ってくる、ということです。

お金にしっかりした社長であれば、支払いも期日内にしっかりされるでしょうし、一方で得意先様にも同じことをお客様に求めるでしょう。
仕事をビジネスライクにされる社長であれば、取引先にもビジネスライクな取引先が多くなるでしょう。その逆もまた然りです。

つまりどういったお客様とお付き合いをしていくのかは社長次第ということです。そしてこれはお客様に限ったことではありません。

従業員も社長のことを見ている訳ですから、従業員から見て「この社長についていきたい」と思える社長であれば、その会社でお世話になることを選択するはずですし、そうでなければ会社から離れる選択となるのでしょう。

企業は、伸び続けることを命題としています。伸びていくお客様と取引をし、伸びていく従業員と歩んでいくことが王道と言えるのではないでしょうか。

私自身も、この文章を書いている今、思ったことがあります。
もちろん会社として儲けを出して頂くヒントになればと思い、書かせて頂いておりますが、今ここで書いていることは、実はそれぞれの生き方の話をしているのかもしれません。

「心は行動となり、行動は習癖を生む。習癖は品性をつくり、品性は運命を決する」という話を以前書きましたが、会社の運命を決するのはいつだって社長の行動ひとつがきっかけになるのでしょう。

私のような若輩者が偉そうに書いてしまっていますが、自分自身に対して、そうなんだなと妙に納得してしまいました。

今回は最後になって完全に自戒の文章になってしまいました。人生の諸先輩の皆様に対し、大変無礼な文章になってしまいましたことをお詫び申し上げます。
私自身としましては今まで以上に自分を律してまいりたいと思います。今後とも皆様、どうぞ宜しくお願い致します。

前回のメールマガジンでもご案内しましたが、皆様にお知らせがございます。
この度、マエサワ税理士法人主催でセミナーを開催することになりました。

開催日程は9月1日(土)13時からを予定しております。
セミナーでは、今回の事業承継税制の改正に絡んで「事業承継をいかにしていくか」というところに焦点をあてていきます。

詳細はまた追ってご連絡させて頂きますが、ご都合が宜しければ是非とも多くの皆様にお越し頂ければと思っております。どうぞこちらも宜しくお願い致します。