マエサワ税理士法人公式メールマガジン前沢寿博の「企業経営の王道」

過去会計でなく未来会計に目を向ける

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マエサワ税理士法人
前沢寿博の「企業経営の王道」

[第13号] 過去会計でなく未来会計に目を向ける

2018年01月04日 配信
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こんにちは、マエサワ税理士法人専務理事の前沢寿博です。

明けましておめでとうございます。
昨年中は大変お世話になり、ありがとうございました。

本年もどうぞよろしくお願いいたします。

年始ということもあり、
新年の目標を自分なりに心に決めて「よし、やるぞ!」と、
意気込んでいらっしゃる方も多いかと思います。

平成30年のスタートを切る今回のメールでは、
そうした方に向けた金言を紹介し、
マエサワ税理士法人からのご挨拶とさせていただきたいと思います。

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【マエサワ税理士法人 経営の哲学 其の13】
『心は行動となり、行動は習癖を生む。習癖は品性をつくり、品性は運命を決する』

心に思えばそれは行動となり、行動を続ければそれは習癖となる。
習癖はその人物の品性を創り、その品性により運命が決する。

全ての発端はほんの小さな心の問題であり、そこからの連鎖により運命という大きなものが決まるのである。

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これは、京都大徳寺大仙院の尾関宗園和尚様のお言葉だそうです。

似たような言葉を野球の松井秀喜選手やサッカーの中村俊輔選手が座右の銘にしており、またヒンズー教の教えにも同様のものがあるそうです。

マエサワ税理士法人でも研修の際にたびたび出てくる言葉になっています。

何をするにしても心の持ちようが第一

本メールマガジンでは基本的に「数字をもとに分析し、行動を起こして、いかに儲けを出すか」ということを書かせて頂いております。

今回は、その前段階「儲けようと思う心が重要だ」というテーマでお送りします。

ご存知の顧問先様、あるいは実際にお越しになられた顧問先様も多数いらっしゃると思いますが、マエサワ税理士法人では定期的に「心」の問題を中心テーマに座禅研修というものを行っております。

これまでは年2回、栃木のお寺にお邪魔して春は職員だけで1泊2日、秋は顧問先様も招いて2泊3日で実施してきました。

昨年からは千葉のお寺に場所を変えて年に1回、春に職員だけで座禅研修を行っております。

冒頭の「心は行動となり,行動は習癖を生む 習癖は品性をつくり,品性は運命を決する」という言葉を初めて聞いたのも、10年前の座禅研修でのことでした。

その頃の私は、文面通りに「確かにその通りだな」と思った程度でした。

今でさえまだまだ未熟で足らないところだらけの私ですから、10年前など、本来の意味の10分の1もわかっていなかったということが今となって分かります。

当たり前のことですが、心に思わないことは絶対に行動になりえない。

自分が心に思わないことは仮に行動をしてみても長続きはしないし、成功することもない。

だからこそ人からのアドバイスも他愛もないこと、聞いても詮無きことと思えば、それを行動に起こすことなどあり得ないことです。

まずは心の持ちようが大切です。

税務会計の提案の際に心に決めておくべきこと

我々は会計事務所の人間ですから税務会計については、一般の方に比べれば知識を持っていて当然です。

しかし我々の顧問先様に対する役割は、試算表の数字を固めること、あるいは税金計算をし、申告書を完成させることだけではありません。

こういった会計処理のお手伝いも重要な仕事の一つではありますが、むしろ顧問先様がされている経営に対するご提案こそが、それ以上に重要な仕事だと認識しております。

我々の専門は税務会計ですから、経営のご提案と言っても入口と出口は税務会計でなければなりません。

例えば、ラーメン屋を営む社長に対して、我々は次のようなご提案はするかもしれません。
「他のラーメン屋では原価率が30%程度なのに対し、社長のところは40%を超えています。これではなかなか儲けも出せない。粗利益率をまずは改善しましょう」

「仕入先への値引き交渉、仕入先の入れ替えなども考えられるし、そもそも売値が安すぎるかもしれません。まわりのラーメン屋の値付けも含めて、もう一度考え直していきませんか。」

これは我々の職域の領分を外れていないご提案になっているかと思います。

しかし、こうなるとどうでしょう。

「社長、私はラーメン好きでラーメン屋によく行くけど、やっぱりとんこつ醤油がはやってますよ。今の社長のラーメンははやりではないのでは。あと店内も暗い感じがするから改装を考えてもいいのでは。」

このような提案はおそらくラーメン屋をプロデュースするコンサルタントの方がおっしゃる言葉でしょう。

我々も社長とお食事をしている時に雑談としてそんなお話をすることもあります。

でもラーメン屋のプロに対してラーメンに素人の私が、本気で顧問先様にお話する時点で私が相当ずれていると感じなければならないでしょう。

「入口出口は税務会計」

ただ、これはあくまで提案時の前提であって、 我々が真に心に持っておくべき本質ではありません。

「儲けが全て」と心に決めて提案に伺います

このメールマガジンでは、繰り返し、会社というのは「儲け」を出さないとだめだと言ってきました。

それこそが、我々が皆様のところへ提案に伺う際、心に持っておくべき本質なのです。

仮に少しでも「別に儲かっていなくてもいいんじゃないか」「儲けより大切なものもあるんじゃないか」という心があると、やはりその心から起こされる行動も「儲けを出す」という目的からずれてしまいます。

その結果、ずれた心から出てくる行動=提案には大きな悪影響を及ぼすことになります。

つまり「儲け」につながらない提案をするようになる。

すると社長も前沢の言っていることはなにかずれている、ということで提案は受け入れられず、経営を上向きにできなくなる。

効果のない前沢を高い顧問料で雇っていても意味がないので、記帳代行をやる安い税理士に変えよう、前沢はクビ、ということになります。

私、そしてマエサワ税理士法人の職員は何がどうあっても、「儲け」が全て、「儲け」がなくては悪というくらいに思っております。

それらの提案全てを受け入れてもらいたい訳ではなく、「儲けにつながる提案をするという機能」を見失わないコンパスのような存在として使っていただければよいのです。

旅人がコンパスを確認して北の方角を理解しつつ北北西に向かうように、社長様の一人ひとりが自分の進む道を決めていただく上での指針。

それが我々であり、だからこそ、我々は常に儲けにこだわって、儲けが出る提案に全力を尽くします。

どんなに魅力的な理想を掲げていても「儲け」が出なければ、協力してくれる人に給料は払えないですし、いずれは得意先、仕入先そして金融機関にも迷惑をかける。

我々がお付き合いする社長には、なんとしてもそうなって頂きたくない。

ですから、我々がまずなによりも「顧問先様に儲けて頂く」ことを強く心に思うことが重要だと考えています。

そうして始めて、どう行動するかが見えてきます。そのとき初めて我々の知識やノウハウが役立つわけです。

専門家として知識やノウハウがあればいいのかと言われれば、それは「ノー」でしょう。

より顧問先様のお役に立てるよう「儲け」を出すことに心を置かなければならないのです。

「まず何よりも顧問先様のお役に立ちたい、儲けてもらいたいと心に強く思うこと」

それを今年も忘れないよう、新年のご挨拶としてお送りさせていただきたいと思います。

2018年も、マエサワ税理士法人および、私、前沢寿博を何卒よろしくお願い申し上げます。