マエサワ税理士法人公式メールマガジン前沢寿博の「企業経営の王道」

2019年を振り返って

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マエサワ税理士法人
前沢寿博の「企業経営の王道」

[第64号] 2019年を振り返って

2019年12月18日 配信
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【マエサワ税理士法人 経営の哲学 其の64】

『2019年を振り返って』

東京オリンピックを目前に控えた2019年もあとわずか。

残念ながら日本の凋落ぶりはアメリカと中国の貿易、軍事に
関わる争いの中での存在感のなさからも明らかになってきた。

2020年以降、経営者はどのようなよいイメージを
持っていけばよいのだろうか。
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世界の中の日本の相対的地位

5月1日から令和に突入した今年もいよいよ2週間を残すのみとなってまいりました。そして来年、令和2年はいよいよ東京オリンピックが開催されます。東京オリンピックの開催までは様々なインフラ、ビルが新しく生まれ変わるので、日本の景気がそこまで落ち込むことはないという予想は当たったようです。

そして令和2年は、従前から話題になることが多かった「東京オリンピック後の経済社会」に突入します。日本の置かれている状況は本当に厳しいです。高齢化社会の進展、人口減少、インフラ設備の老朽化。日本で事業を営んでいくことの困難さは今まで以上にこれから強く感じざるを得ません。

世界経済という観点で日本が取りざたされることはほとんどありません。話題になったのは、COP25で日本がCO₂削減に非消極的ということで不名誉な表彰をされていたときくらいでしょうか。今や世界はアメリカと中国を中心に動いています。ロシアもそれに割って入ろうとしますが、この2か国にはかなわないと思います。

そういった世界の中の日本、日本の中の中小企業を見た場合に、総論としては「生き残るので精いっぱい」という感想しか持てません。今年の夏にベトナムに行きました。まだまだ日本と比べるといろいろと不便だし貧しい国でしたが、圧倒的な人々の若さ、エネルギッシュさを強く感じました。

世界遺産であるハロン湾を訪れた際、だだっ広い土地が何キロにもわたって広がっているのを見ました。ベトナム人ガイドが「あと2,3年後にもう一度ここに来てみなさい。きっと一大ホテルリゾートになっているはずよ。」と言っていました。中国資本で開発が進んでいるそうです。アジアのいろいろな地域の中国化が進んでいます。

ある顧問先の社長と「もしアメリカと中国のどちらかに支配されるならどちらの方がましか」という話になりました。私もその社長も同じ支配されるならアメリカの方がいい、という意見でした。アメリカであれば精神までは支配されないだろうというのが理由です。支配する国のえげつなさは過去の歴史が物語っています。

日本も経済的にはつい30年前は世界でもアメリカに次いで2番目の地位にありましたが、この30年でいつの間にか世界から見向きのされない「過去の国」になってしまいました。でもだからといって私が日本人をやめることもできないし、そうするつもりもありません。

さらに厳しくなる経済環境下でいかに良いイメージを持てるか

マエサワ税理士法人の未来を考えた時にやはり5年後、10年後、20年後、50年後も成長を続けている会計事務所であり続けたいと強く思いますし、そのためには顧問先の皆様にさらなる付加価値の提供が必須です。

税理士業界といえば、10年後になくなる商売の急先鋒に挙げられています。確かに顧問先様の記帳代行を事務所の主業務としてやらせて頂いているのであれば、それも大いに納得です。でも顧問先の社長をはじめとする皆様が一番ご承知いただいている通り、マエサワ税理士法人が記帳代行を行っている顧問先様はごく一部です。

基本的には、顧問先様のほうで経理は完結して頂き、それをマエサワ税理士法人担当者が毎月チェックし、月次結果報告とご提案を社長にさせて頂いております。儲けを意識したご提案です。このご提案の内容の充実が今後、重要だと考えております。

今後の日本はここまで申し上げたとおり、さらに儲けることが難しい国になっていきます。つまり赤字に転落してしまう可能性が高くなるのです。日本という国全体で見れば赤字法人の割合は高まってしまうリスクが高いですが、全ての法人が赤字になるというわけではありません。黒字法人も当然ある訳です。マエサワ税理士法人及びマエサワ税理士法人の顧問先様はなんとしても黒字法人として生き残っていかなくてはなりません。

そのためにはマエサワ税理士法人が顧問先社長と『儲けのための考え方』を共有していくことが一番重要です。儲けていくためには、1.よい商品ですか、2.よいお客様ですか、3.よい商品とよいお客様をよく理解している従業員ですか、ということを社長が心からよく理解する必要があります。これを常に反芻できていれば、一時的に厳しい時期があったとしてもきっと乗り越えられるはずです。

社長自身が時代を生き残っていくイメージを持っていなければそれを実現しようがありません。私にもそのイメージができてきました。もちろん実現させるには大変な苦労が待ち受けますが、青写真ができていなければそれを実現しようもありません。やはりまずは「心に思うこと」が重要だと思います。

本年最後のメールマガジンでとりとめもなく文章を書き進めてきました。一年間、暖かくご支援頂きましたことを感謝申し上げますとともに皆様にとりまして2020年が良き年になることを祈念いたします。2020年最初のメールマガジンは1月1日に配信予定でございます。来年も本年同様、マエサワ税理士法人およびマエサワ税理士法人スタッフ一同をどうぞ宜しくお願い致します。