マエサワ税理士法人公式メールマガジン前沢寿博の「企業経営の王道」

「競争社会」という言葉に何を感じますか?

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マエサワ税理士法人
前沢寿博の「企業経営の王道」

[第186号] 「競争社会」という言葉に何を感じますか? 

2024年8月21日 配信
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【マエサワ税理士法人 経営の哲学 其の186】

『儲けとは競争に他ならない』


資本主義経済を生き抜くために日々戦う経営者は、言わずもがな競争社会の最前線にいると言えよう。

良い悪いの価値観は人それぞれ、大いに結構である。だが経営においてはどうしたって儲けた者が”良い”であり、赤字を作り続ける者が”悪い”という事実から目を背けてはならない。

2番であって良いはずがない。是が非でも1番を目指して頂きたい。

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毎年8月上旬には税理士試験がございます。今年も例年通り実施されました。マエサワ税理士法人では税理士試験が行われた週の週末に開催される会計事務所合同就職説明会に出席させて頂いております。この説明会には、新卒の方、大学卒業後勉強に専念されていた方、別の業界で働かれていて転職を考えられている方など様々な会計事務所就職希望者が参加されます。

大きく変わりつつある就職への意識

会計事務所側も良い人材を確保したいので、説明会では税理士試験受験生に自事務所のブースに来て頂こうとあの手この手で宣伝をいたします。

ただこの説明会の様子も一昔前とは一変しました。10年ほど前までは税理士受験生はどちらかといえば「どんな事務所で働きたいか」を明確に考えている人が多く、「私は大手税理士法人で働きたく考えております。御事務所の職員数は何人ですか?」と聞かれるので、「うちの事務所は40人ほどです。」と答えると、「規模が小さいですね。私の入りたいと思う事務所ではないのでお話は聞かずとも結構です。」などと言われることもあったくらいです。

ところが最近は私の方から「どんな会計事務所を希望されているのですか?」と話を振ってみると、「特に希望はないです。」「強いて言うなら家から場所が近いといいけれど。」という返答です。「とりあえずマエサワ税理士法人のブースに来て、話だけでも聞いてみませんか?」と言うとホイホイついてきてくれます。

一昔前のような「私はこんな会計事務所に入りたい」と考える人が減っていることを感じ、寂しく思います。会計業界で働こうと考える人たちの「確固たる意思」のようなものが希薄になっているのかもしれません。

また同時に我々の頃には当たり前だった終身雇用という意識は、今の若い人たちには全くないということも強く感じます。事務所の若い職員と就職について話をすると彼らは「とりあえず3年。そこまで働けばステップアップのために次の職場へ転職するのが普通」と言います。もちろんがむしゃらに働いてキャリアアップしている方はたくさんいらっしゃるので、そういう働き方ができるのであれば否定するものでもありません。

ただ人並みに働いている程度でステップアップしていけるのかと言われると「???」となってしまいます。

競争なくして儲けはつかめず

少し話が変わるのですが、この就職説明会が行われた後にマエサワ税理士法人としての就職試験が当事務所で行われました。筆記試験に合格した人のみ面接をさせて頂くのですが、求職者の方に必ずする質問の一つに「競争社会という言葉を聞いて何を感じますか」という質問がございます。

これまでは「勝たなくてはならないもの」とか「厳しいがこれが現実」といったような回答が多い中で、今回の面接では「前時代的、古めかしい言葉」と回答した求職者の方がいらっしゃいました。

いろいろな考え方があるので否定するつもりもありませんが、しのぎを削って稼ぎ出そうとしている社長と経営についてお話していこうという我々が「競争」という概念から離れたとしたら、社長は我々とお話することに嫌悪感を抱くでしょう。

生まれた時代が違うとはいえ、日本経済が弱くなっている最大の理由の一つを垣間見た気がいたしました。そして稲盛和夫さんがおっしゃっていた「劣化した日本人」という言葉が瞬時に思い出されました。

私は「競争することが正であり、競争しないことが悪」と断ずるつもりはありません。しかし人が成長するためには一定の競争は必要なように思います。

競争するということは時には負けることもあるわけですが、私も自分の至らなさのおかげでいくつもの「負け」を経験しております。特に若いうちには「負け」が込むことが多く、なかなか思い通りにいかないものです。でもその「負け」から学ぶ人、「負け」から逃げない人が成長できるのだろうと感じます。

我々のような仕事では何が勝ちで何が負けかは人によって価値観が違うので明確ではないかもしれません。ただ、人は切磋琢磨することで成長することができる生き物であるのは間違いないことだと思います。

我々の仕事にも様々な現場があり、いつもにこやかに社長とお話しできる状況ばかりではありません。申し上げづらいことでも申し上げなければならないことがあれば、対立する当事者間での話し合いの場所に同席させて頂くこともあります。そういった場で社長の皆様、あるいは関係者の方々にご理解、ご納得頂ける提案を差し上げることこそが我々の真の役割だと思っております。

「競争社会」に我々が存在していることを認識し、その上で儲けの助けになるご提案をしていくことが我々の仕事です。引き続き、マエサワ税理士法人及び職員一同をどうぞ宜しくお願い致します。