マエサワ税理士法人公式メールマガジン前沢寿博の「企業経営の王道」

田んぼと雑草地の違い

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マエサワ税理士法人
前沢寿博の「企業経営の王道」

[第197号] 田んぼと雑草地の違い 

2025年1月15日 配信
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【マエサワ税理士法人 経営の哲学 其の197】

『儲け続ける会社という未来を掲げよう』

どのような経営理念で社員と共に歩んでいくか。その道を示せるのは社長だけであり、覚悟と責任が伴うものだ。

資本主義に仲良しこよしなど存在しない。求められるのは「いかに儲けを出すか?」という生き抜くための方針である。

いかなるときも資本主義に立ち返り経営を考えていくことを忘れずに歩みたい。

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社長それぞれが掲げる経営に対する考え方

ある顧問先様での経営会議でのお話です。この会議にはグループ会社の社長を中心とした将来の本社幹部候補の皆様にご参加頂いております。この会議中、一人の幹部(グループ会社社長)の方の発言が強烈に引っかかりました。

「本社を会社と称するならば、甲社(ご本人の率いるグループ会社)は学校みたいだ。」

この言葉が意味するところは、会社が伸びていてその恩恵を社員が受けられている時はどちらの会社も問題ないけれど(問題があったとしても隠れてしまっている)、いざいざピンチに陥った時、本社では社員が一致団結して社長の号令の下、粛々とやるべきことをやり、悪影響を最小限に抑えようとする。しかし甲社ではいい時には気にならなかった問題が一気に噴出し、社員の不平不満で溢れ、皆が自分勝手に動き出すということを表しています。

中小企業はよくも悪くも全て、社長の考え方で決まるといっても過言ではありません。社長がAと考えれば、社員もAと考えるようになり、Aという考えの基で実行した経営の結果もAという成果が出てきます。

ただ社長がAと考えていることを、常に社員に示し続ける必要がありますし、社長自身がAという考えを基にした行動をしていなければ、社員はそうだと信じてAという考え方に基づいた行動を起こさないでしょう。そのためにも言葉だけでなくそれにあった行動を社長が取る必要があります。それができて初めて社長と社員が一体となって同じ方向を向いて行動できるので、成果を挙げることができるのです。

だからこそ社長の考えを表す経営理念や経営方針というものは社員にそれを知らしめるために非常に重要なものだとつくづく感じます。

マエサワ税理士法人の経営理念は、

『我が税理士法人は、関与先の為に存在し職員と共に発展する。我が税理士法人は同志的信頼関係にある職員と自利利他の実践のもとに関与先に最高の経営指導をなし関与先との相互信頼、相互理解を通じて社会に貢献することを誓うと共に雄大な人間コンビナートを形成する。』

そして経営方針は、

一、 我が税理士法人は租税正義の実現と社会的権威の向上に努める。
一、 巡回監査は確実に実行し最高の経営指導を行う
一、 合理主義信賞必罰に徹する
一、 常に拡大基調をもって経営の基本とする

というものです。

弊社の経営理念と経営方針は会長の前沢が作ったものです。顧問先企業の儲けの役に立ち相互発展を実現するという強い思いが込められており、弊社の社員はこの理念と方針を頭に叩き込んで日々の業務に取り組んでおります。
顧問先の社長の皆さまにも、経営において大事にされている考え方を今度お会いした時にお聞かせいただければ幸いです。

社長と社員が同じ方向を目指して成果を上げる決意

上述の「本社を会社と称するならば、甲社は学校みたいだ。」という言葉を聞いたときにパッと思い出した本の一節がありました。

それは「二宮翁 夜話」という本の一節です。この本は二宮尊徳(金次郎)の発言を門弟の方が纏めたものを現代になって書籍化したものです。二宮尊徳像は昔、小学校に銅像があったので知らない人はいないと思います。勤勉を表す人として銅像になっていますが、実は体は大柄で豪快磊落な方だったそうです。この二宮尊徳は実は「再建の神様」であり、幕末に当時の藩や群村の財政危機を立て直し、大飢饉から多くの人々を救った人なのです。

「二宮翁 夜話」内、「第七夜 天道は休まず行われ、人道は努力しないと崩れる」という一説です。

『天道というのは自然に行われる道であり、人道は人が立てた道なんだ。がんらい区別がはっきりしているのに、これを混同するのは間違いだよ。

人道は人の力で努力して維持し、自然に流動する天道に押し流されないようにするもんだ。天道にまかせておけば堤防は崩れ、川は埋まり、橋は朽ち、家は立ち腐れになる。人道ではこの反対に、堤をつくり、川ざらいをし、橋をなおし、屋根を葺いて雨のもらないようにする。

身の行いもまた、これと同様であり、天道では寝たければ寝、遊びたければ遊び、食いたければ食い、飲みたければ飲むというようにするんだが、人道では眠いのをがまんして働き、遊びたいのをこらえて勤しみ、食べたいうまいものを我慢し、飲みたい酒も控えて将来のために物を蓄える。これが人道というものなんだ。よくかんがえてみることだな。』

社長が田んぼ(社員)を耕さないと(教育しないと)、田んぼに雑草が生えたり、田んぼに水を十分に引けなかったりして、お米(儲け)が収穫できない、ということです。

上述の甲社が本社に比べて明確に不足しているもの、それは甲社を率いる者の「田んぼを耕やす」という決意と実践ではないでしょうか。

マエサワ税理士法人が仮にこの世から消えたとしても田んぼ1枚が雑草地になるだけで、誰もそこに田んぼ1枚があったことさえ知らない時が来るのだと思いますが、田んぼである以上は毎日水を引き、種を植え、肥料をやり、雑草をむしり、収穫の時にはより多くのお米を収穫し、みんなでそのお米を分け合ってまた来年のためにいい種を準備していく、ということが経営者に必要なことなのだと思います。

社長の考え方次第で、収量の多い田んぼにもなり得るし、へたをすると雑草だらけの土地になってしまいます。

マエサワ税理士法人は税務会計の部分はこれまで同様に顧問先様をサポートしていくのは当然ですが、社長の経営に対しても関与しご提案をできる事務所としてやってまいります。本年もどうぞ宜しくお願い致します。