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マエサワ税理士法人
前沢寿博の「企業経営の王道」
[第222号] 儲けて貯めて遺す
2026年1月1日 配信
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【マエサワ税理士法人 経営の哲学 其の222】
『未来を見据えて』
事業で銭を貯めるというのは、儲けから歯を食いしばって納税をし、次の儲けのために遣えるものを残すということである。
納税をしたくないという気持ちは誰もが抱く感情であり、そこを否定するものではない。
だがしかし、払うものを払わずして貯まるものも貯まらないという、経営の現実も理解しなければならない。
いざ選択を迫られた場面で採りたい未来を勝ち取れるよう、銭に対する攻めと守りを意識した一年にして頂きたい。
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いよいよ2026年が始まりました。皆様、あけましておめでとうございます。本年もマエサワ税理士法人そして職員一同をどうぞ宜しくお願い致します。2025年は一言でいえば日本にとっては久々のインフレに翻弄された一年だったというところでしょうか。
本年1本目のメールマガジンの題名は「儲けて貯めて遺す」としました。最近、前沢会長が口を酸っぱくして我々に発している言葉です。
まず儲けること。儲けた銭を貯めること
「儲ける」というのは言うまでもなく事業で銭を稼ぐことです。決してお金ではありません。事業で儲けるのは銭です。赤字は犯罪、黒字でなければ事業をやる意味がありません。黒字であることが、その会社が世の中に付加価値を提供していることの証左なのだと思います。本年も本業でしっかり儲けてまいりましょう。
経営には波があります。社長個人ではどうにもならないことで受ける波もございます。直近30年くらいを見ても、コロナ禍、東日本大震災、リーマンショック、バブル崩壊などの外部経営環境の激変がありました。10年に一度どころではありません。これに自社自身の問題が加わるわけですから、ずっと黒字を続けることはほとんど奇跡に近いのです。それでも黒字化する不断の努力は必要です。赤字には慣れてしまうからです。赤字になったら黒字には戻れないくらいの覚悟でやっていかなければこれからの日本で生き残るのは難しいことだと思います。
次に「儲け」た後は貯めなければなりません。儲けた銭を上手に貯められる経営者、そうでない経営者それぞれいらっしゃいます。両社でどこが違うかと言えば、納税に対する考え方です。前者は出た税金は出たものとして納税しますが、後者は一般的な節税以上の節税をされる傾向にあります。もちろん、やった方がよい節税はあります。そういった節税は当然実行するとして、その上で発生した税金については納税することです。節税のやりすぎは結局、銭をためていくのに逆行する結果になることがしばしば見られます。
100の儲けに課される法人税は30。つまり70が貯められます。税金を20にしようと考えるのも一つですが、社長の皆様であれば税金30を20にしようとする時間で儲けを150、200にすることを考える方がよほど手残りは多くなります。
これからの世の中を考えれば、貯めた銭を次の世代へ遺すことまで考えていかなければなりません。(もちろん、稼いだ銭をどう使うかは社長それぞれの自由ではありますが。)なぜか。貯めた銭はそのまま置いておけば価値が減少してしまうからです。
貯めた銭を守ること
昨年あたりから日本も世界同様、インフレに振れ始めております。世界ではこれまでも基本的にずっとインフレが続いておりました。日本だけが失われた30年間、ずっとデフレでした。日本国内にいる限り、物価は上昇せず、給与所得は増えずとも30年間過ごせてきました。少なくとも世界のインフレを日本で感じることはなかったかと思います。
ところがコロナ禍を過ぎて、世界経済が再び活性化し、ロシアウクライナ戦争、中東情勢が悪化するなどして、ドル円相場は円安ドル高に大きく振れました。これにより原料高が発生し、それにより物価高となり、デフレからインフレに振れました。
今後は世界中がインフレ基調の中、日本だけが逆行していくことはないでしょうし、日本経済が世界経済と比して弱含みであるとすれば長期的に円安ドル高基調と思われます。
例えば物価上昇が年率3%とすると20年で約2倍になります。つまり今の100円は20年後半分の価値しかなくなるわけです。せっかく稼いでもただ置いておいたのではこれからの日本では稼いだ時の貨幣価値を維持できません。
だからこそ次世代に財産を遺していこうとしたら、その貨幣価値を少なくとも維持させることを考えなければなりません。これは投資をして儲けようということが言いたいのではありません。そのまま円預金として置いておいたのでは、貨幣価値が下落してしまうので、その下落のリスクを減らすための方策を考えなければならないということです。
儲けるだけでも大変な世の中になったのに、それを貯めて、そして遺すというのは大変なことです。令和の経営者のやることは本業以外にも幅広い視野が不可欠なのです。
これからの日本はますます二極化が進行し、良い方向へ行けばものすごく儲かるようになりますし、悪い方向に行けば市場退出するほどの違いが出るように思います。もし儲かれば財産を遺すことができ、100年企業の礎を遺していけます。もちろん財産を遺すことだけが全てではありませんが、日本は資本主義ですから敢えてこの部分を強調して申し上げております。
2026年もメールマガジンをお送りしてまいります。駄文になることも多々あるかと思いますが、昨年同様お付き合い頂けたら幸甚でございます。今年も一年宜しくお願い致します。