マエサワ税理士法人公式メールマガジン前沢寿博の「企業経営の王道」

生き残りをかけて

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マエサワ税理士法人
前沢寿博の「企業経営の王道」

[第223号] 生き残りをかけて

2026年1月14日 配信
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【マエサワ税理士法人 経営の哲学 其の223】

『値上げ恐怖症からの脱却』


「値上げをしたら売れなくなってしまう」これは経営者の常なる悩みだが、もはや値上げをできない会社は潰れていくという局面まできているのも事実だ。

今の商品をそのまま値上げできるか否かで頭を悩ますのではなく、少しの手を加え付加価値と値上げをセットにするなど、自社に合った値上げ戦略が求められる。

知恵と工夫を熱意でくるみ、必要な利益率確保の勝負に挑んで頂きたい。

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2026年に入りはや2週間が過ぎました。正月気分もすっかり抜けて通常モードに戻ってまいりました。
本年も一年マエサワ税理士法人並びに職員一同を宜しくお願い致します。

“強い経済”の実現に向けて

昨年末には税制改正大綱が公表されました。税制改正大綱とは、翌年度の税制改正の骨組みをまとめたものです。与党の税制調査委員会が中心となって各省庁などから挙がった要望を取りまとめ、毎年12月中頃に公表されます。

令和8年度税制改正大綱を見てみると、法人税の分野で強い経済を実現するために、全業種を対象に設備投資促進税制が創設され、高付加価値化型の設備投資が後押しされています。

さらにAI・量子・バイオ等の戦略技術分野の研究開発を促進する観点から研究開発税制について「戦略技術領域型」が創設されます。

国として世界と戦っていく上で重点産業に投資をしていくという姿勢が強く見られます。ただAI・量子・バイオにかかわる産業というと中小企業ではなかなか合致する企業は少ないかもしれません。

しかしながら設備投資促進税制の方は、これまでの機械装置や器具備品、ソフトウェアなどだけでなく、建物や建物附属設備、構築物も対象になっており、また補助対象額も中小企業の場合で5億円以上の設備投資と大型になっております。

これから工場建設や多額の機械装置を導入される予定がある会社では是非とも有効活用していきたいところです。これまでも同様の投資促進税制はございましたが、以前の投資促進税制は規模が今回よりも小さく、そういう意味で多くの企業で採用できたものの結果として稼ぎが増加したかといえば、国にとっての費用対効果は宜しくなかったということです。

そこで大型投資をできる大企業、そして中小中堅企業にターゲットを絞り、今回の投資促進税制が創設されました。昭和の護送船団方式から完全に決別し、コロナ禍後の付加価値を生み出すことのできる強い会社を支援していくスタンスを継承しているようです。

バブル崩壊後からほとんど変わっていなかった可処分所得を増やすことを念頭に置いた賃上げ税制でしたが、上場会社を含めた大企業では目的を達成できたということで、中小企業向けの措置を除いて、制度は撤廃されます。

値上げしても買ってもらえる商品・サービスを開発し続けること

コロナ禍後の日本では原料高による物価が上昇し続けております。その結果、コロナ禍に入るまでのデフレの状況からインフレに振れ始めております。2026年においても1月から4月に値上げが予定されている飲食料品は3593品目に上るそうです(帝国データバンク調べによる)。2025年の値上げ予想は6121品目だったそうで、それに比べれば約4割減少しているものの、今後も値上げは常態化すると予想されています。

それはそうだろうと思います。まずは円安ドル高。輸入商材の価格は上がっていく一方です。加えて人件費高騰。中小企業にとって課題になるのは、物価が上がっていくことが当たり前の状況になった今、自社商品の値上げをして儲けを出し続けられるかです。

原価が上がっている状況で自社商品だけ価格据え置きでは儲かるはずがありません。中小企業ではなかなか十分な値上げができていない企業を見受けます。特に最終消費者を相手にする飲食業、小売業などの社長は特に頭を悩ませていらっしゃいます。そういった社長からも非常に辛い現状についてお話をお聞かせいただくことも間々ございます。

非常に厳しいことを申し上げることになりますが、それでも価格を上げられなければ早晩事業は行き詰ってしまいます。不退転の決意で値上げ、新たな販売網の開拓、隣の事業の開発、新商品・新サービスの開発を行っていかなければ、将来が見えなくなってしまいます。

国の動きは既述のとおり、明らかに中小企業すべてを守ろうというスタンスではありません。付加価値を提供できる企業を中心に補助していこうという姿勢です。

金利もゼロ金利からプラスの金利がつく時代になってきました。急激に金利が上がることもないでしょうけども、金利がゼロ金利に戻ることもないのではないでしょうか。借入に対する金利負担も今まで以上に大きいものに今後はなってまいります。

そういった状況でも生き残っていかなくてはならないのが会社です。倒産件数は2024年、2025年と2年連続で1万件を突破したそうです。我々自身が倒産の憂き目にあわないのは当然のことですが、これからはせっかく上げた売上が貸し倒れるリスクも増加してまいります。

様々な経済事象にアンテナを張り巡らして、お客様に手を取って頂けるお客様に役に立つ製品・商品・サービスを提供していきましょう。そして適正価格で自社製品・商品・サービスを売っていきましょう。マエサワ税理士法人職員一同もこの精神で今年も顧問先社長をご支援申し上げていく所存でございます。どうぞ宜しくお願い致します。