マエサワ税理士法人公式メールマガジン前沢寿博の「企業経営の王道」

信念と正しさ

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マエサワ税理士法人
前沢寿博の「企業経営の王道」

[第104号] 信念と正しさ

2021年6月30日 配信
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【マエサワ税理士法人 経営の哲学 其の104】

『経営者がすべき正しさの追求 』

我々は経済界で生き、そして資本主義の中で生きている。
そこでは法律的・道徳的な正しさは前提とされ、その上で経済的な正しさ、つまり「儲ける」ということが追求される。

「〇〇だから赤字でも仕方ない」この考え方が染みついてはいないだろうか?
常日頃の意識が儲けを遠ざけぬよう気を引き締めて邁進して頂きたい。

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世の中には様々な「正しさ」があります。法律的な正しさ、道徳的な正しさ、人としての正しさ、その他にもたくさんの正しさがあります。最近、会長の前沢が事あるごとに職員に言っているのは、「我々経済界に生きている者にとって、資本主義が全てであり、経済的な正しさが全てである」ということです。

経済界で是とされる正しさを持つ

以前にも書かせて頂いたことがありますが、正しさというのは人によって違うもので、その人の生い立ちや環境で変わるものであると思います。

そんな中で、我々が顧問先の皆様に提供させて頂く業務、提案、サービスにおいて最も重要な正しさは何かと問われれば、経済的な意味での正しさ、つまり「顧問先様に儲けて頂く」ということを是として、社長とその思いを共有することです。

もちろん、マエサワ税理士法人は税務会計事務所ですので、税法に則った申告書を作成しなければなりませんし、税法に限らず脱法行為などはしてはなりません。法律的な正しさがなければそもそも経済活動を営むことすらできませんので、法律的な正しさはきっちり実行しなければなりません。

その上で経営者たる社長とお話しさせて頂く時には、経済的な正しさである「顧問先様に儲けて頂く」という信念を常に我々の頭のど真ん中においていなければならないと思っております。

コロナ禍により事業に大打撃を食らってしまっている顧問先様も少なくありません。そういった顧問先社長も社員の雇用を維持しつつ、どうやって資金繰りを回していくか、そしてアフターコロナでどのように事業を立て直していくか、必死に考えられていらっしゃいます。

「赤字は許さない」「絶対に黒字にする」という信念をお持ちの社長は、次の一手を踏み出すタイミングが非常に早く、世の中が欲するものを見つけて提供していくのが上手だという共通点があります。こうした社長とお話しをしていると、その強い信念に凄みすら感じます。

人それぞれの正しさは違うので何を信じて進んでいくかも違ってくるはずです。しかし経営者として成功し続けるためには「儲けを出し続ける」という正しさを信念として持ち続けていくことが必須なのだろうと思います。

儲け続けることを信念とする

我々は実際に事業経営をしているわけではありません。経営者の皆様が事業された結果の数字を整理して、最終的には税務計算をしております。そのためとかく税理士業は社長の皆様からすると「税金計算をする仕事」だと思われがちです。だから社長の皆様は税金の話になれば、会計事務所に様々なご質問をされますし、会計事務所もそれにお応えしています。

しかし社長の皆様が「経営」についてどれだけのことを会計事務所に、マエサワ税理士法人の担当者にご質問頂いているでしょうか。事業経営のために経営者の皆様が意識すべき事柄の中で、「税法的な正しさ」が占める割合はおそらく5%未満でしょう。残りの95%以上は「どうやって儲けるか」のはずです。

ですからもし税務的な話しかマエサワ税理士法人の担当者とお話しされていないとすればそれはマエサワ税理士法人の担当者が税金職人になってしまっていると言わざるを得ません。社長の経営の中の5%の範囲でしかお話できていないからです。

社長がされている事業について100%お役に立てるなどとは到底言えませんが、それでも我々は600社からの顧問先様の経営の一端に携わらせて頂いています。

儲けている経営者の方々は、本当に様々な専門家と言われる人から確度の高い情報を仕入れ、真摯にそのお話を聞かれます。我々もその一端にいるわけですが、疑問に感じたことはその場ですぐに確認が入りますし、不確定なことなど言える雰囲気ではありません。ただ感じるのは皆様、聞き上手だなということです。せっかく情報を聞けるのだから、自分に必要な情報をあらん限り聞き逃すまい、とお考えの社長が多くいらっしゃいます。

逆に言えば、我々がご提供する情報が「事業で稼ぐために役に立たない」ものであればその場で切り捨てられるという覚悟が、我々には必要なのです。事業に関するご相談を受けることがなくなれば、我々はただ税務申告書の作成だけをしていく会計事務所になってしまいます。

やはり事業で儲けなければならない、と考えていらっしゃる経営者と我々がお話しさせて頂くためには、我々自身が経営者目線での考え方、正しさを今以上に身に着けていかなければなりませんし、そうでなければ「儲けること」を信念にされている社長と同じ土俵でお話しさせて頂くことは到底かないません。

「正しさ」は人それぞれ。しかし我々の業務は経済界にあり、経済界では儲けることが正しい。それを信念としている社長の皆様と一緒に歩んでいけるように今後もやってまいりますので、どうぞ宜しくお願い致します。